そろばん学習

2022/09/08

そろばんで育む忍耐力【先生のひとりごと】

シリーズ【そろばんの先生のひとりごと】
そろばんの先生から、保護者へ
学習のヒントだけではなく、子育てのヒントを発信

一夜漬けでそろばんが上達できることはできる?

世の中は「簡単」「便利」「素早く」「手軽に」という風潮が強まっています。日常生活が便利になるのは良い事ですが、教育の世界でも同様の傾向があります。書籍のタイトルでも「誰でもわかる」「これ一冊で大学一年分」「これさえわかれば合格」など、いかに時間をかけずに効率よく学習できるかというタイトルが目を引きます。そろばんも例にもれず「先生、もっと短期間で楽に上達する方法はありませんか?」と聞かれることがあります。確かに、私達指導者にとっては効率よく学習し、より計算力を高める学習法を研究していかなければなりません。しかし、残念ながら一夜漬けで飛躍的にそろばんが上達することはありません。

今の時代だからこそ そろばんで身につく力が必要

そろばんの良さは皆さんご存知の通り、単なる計算道具ではなく能力開発の道具でもあります。目標を達成するためには、意欲、忍耐力、自己抑制力が必要で、それを鍛えるためにもそろばんは大いに役立ちます。どんどん便利で手軽になる世の中だからこそ、コツコツと努力を積み上げる事、苦しい事にも歯を食いしばれる経験を幼少期にさせることは大きな意味を持ちます。「1km歩いてください」と言われれば、大抵の人は歩くことができるでしょう。

大人になって活躍する人は どんな人か?そのためには

しかし、1か月毎日歩くとなるとなかなか大変です。1年間毎日1kmを歩き続けることが出来る人は凄い人だと思いませんか?大人になって活躍をしている人は、特別な能力がある人ではなく、努力を続けられる人です。辛い事を乗り越えて達成の喜びを味わうためには、周囲の応援が必要です。子どもがあきらめる前に、大人があきらめてしまわないでくださいね。

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