そろばん学習

2023/01/01

海外でも大人気!言葉の壁を超えたそろばん

そろばんは今、世界で教育法やそろばんの効果が注目されています。「世界最良の算数教具」としてグローバルなツールになりつつある「そろばん」。海外で注目されている理由に迫ります。

そろばんが海外で人気がある理由がいくつかあります。

 

・そろばんが右脳の活性化にいいこと

・計算が素早くできる。見取り暗算では計算機より早い人なども多い

・物事の集中力が高まる

・どこでも場所を選ばず学習できる

 

などがあります。これらの効果が期待できるだけでなく、算数の基礎を楽しく学んで身に付けられるということも理由の一つです。

 

また、日本式のそろばんが世界から評価を得ているのには、その「形」にあります。

中国から「そろばん」が伝わってきた頃は、枠が大きく、珠が丸い形状をしていました。

江戸時代、日本でそろばんが盛んに使われるようになって広まっていくうちに、指に引っ掛かりやすいような珠になりました。

また、かつては上段に2個、下段が5個であった珠の数も、十進法に適用し上段が1個、下段が4個の今の形になりました。

そろばんは、時代の流れとともに『計算がしやすい形状』に変化を遂げてきました。このように日本のそろばんは高速で計算できるように工夫されており、このことが世界的な普及につながっていると言われています。

 

そろばんからは計算力や暗記力、集中力だけでなく忍耐力や判断力などの「6つの力」を身に付けられるのも、人気の理由です。

リンク:そろばんの魅力、再発見!

 

海外でそろばんが注目されるようになったきっかけは?

 

海外では1990年代からそろばんを活用した暗算教室が急増しました。現在日本のそろばん人口60万人に対して、全世界のそろばん人口は1000万人を超えると言われています。また、日本のそろばん教室が検定での合格を目的としている一方、海外のそろばん教室では右脳を鍛えそろばんを通じて得た能力を生活へ応用することや、数の基礎概念を理解するための教育ツールとしての活用を目的としています。

 

IT化の根本にあるのは、人間が頭で計算する能力です。そろばんの英語である「abacus」のドメインを、アメリカ・シリコンバレーにある会社が取得していることからも、計算力を磨くそろばんはコンピューターのルーツでもある、と言えるでしょう。

 

どのくらい普及しているの?

台湾・シンガポール・中国・アメリカ・イギリス・ドイツ・ポーランド・トルコ・南アフリカ…など、正式な数は分かっていませんが、30~40カ国に普及していると言われています。そして、日本のそろばん教室の団体も海外との交流があり、そろばんの普及活動が行われています。

 

地球の裏側にある南アフリカでは昼下がりの公立の小学校の一室で、あらゆる人種の子ども達がパチパチとそろばんを弾いています。ヨハネスブルグ市内の35の幼稚園や小学校で展開ている「Abacus Maths」(abacusは英語でそろばんという意味)というそろばん塾の授業では、学校の正規のカリキュラムとしてではなく、バレエや水泳、サッカーなどと同様、数ある課外活動の一つとして、別料金でそろばんを教えているそうです。

 

各国でそろばんが身近に

さまざまな海外の国でそろばんを普及させるための活動が行われています。たとえばまだそろばんの指導法が確立されていないロシアでは、日本人講師がそろばん指導者研修講座を開催。教授用100 玉そろばんとターボそろばんを使った指導法と注意点、数の概念を理解していない子どもへは100 玉そろばんで指導する、などの方法を説明しました。

 

ガーナでは、日本人講師が土曜日にそろばん教室を開催しました。計算が苦手な子どもに対してはおはじきや表などを使って数の概念を教え、ただ1と0を書いて「10」ではなく、そろばんを使って9が繰り上がって10になる、という理解にもつなげています。

 

海外ではそろばんルールがちょっと違う?

そろばんで身に付く「そろばん式暗算」は、イメージや画像処理を司る右脳を使用していることが分かりました。そろばんは手で動かして計算しますが、そろばんの暗算力が上がると頭の中で珠をイメージして手を動かさずに暗算ができるようになります。抽象的な「数」をそろばんの珠という具体的なイメージでき、左脳を使った筆記式に暗算よりも高速で暗算処理ができるため大きな桁の暗算も可能となります。

 

右脳と左脳の働きについてくわしくはこちら

リンク:右脳派と左脳派の違いと診断方法 – いしど式まとめ 

 

海外のそろばん教室では計算力や暗算力を生活へ応用させるための力を身に付けるのが目的であると先ほど解説しました。日本のそろばん教室が片手式の計算をするのに対して、海外のそろばん教室では右脳と左脳両方をバランスよく効率的に鍛える目的で、そろばんでの計算に両手を使う両手式での指導を行っているところもあります。

 

数学は世界共通

そろばんが世界で受け入れられているもうひとつの理由に「計算ツール」であることがあります。

数字や数学は世界共通語です。長さの単位にメートル(m)、質量の単位にキログラム(kg)、時間の単位に秒(s)などの「SI単位系」と呼ばれる世界共通の単位が存在しますが、数字との組み合わせで世界中の人々と同じ物差しで見ることができるのです。

 

数字や数学が世界共通語である背景には、数字や数学があらゆる学問でも必要不可欠な要素であることが挙げられます。近年ではIT技術の発展とともに、工学、科学、テクノロジーの分野で必須となる理数的素養を持つ人材を育成するためのSTEAM教育が各国で推進されています。

 

海外と日本の算数の水準

 

2018年のOECD算数スキルで日本は6位であったことからも、日本の数学力、計算力は世界的に見ても高いことで知られています。その背景にある理由のひとつが、日本文化にそろばんが浸透していることです。そろばんは、暗算力を鍛えるために現在の子どもたちの算数のカリキュラムやプログラムにも取り入れられています。

 

手先の運動能力は、学業成績や達成度に影響するという研究結果があります。日本の教育には、幼少期から手先の運動能力を向上させるために、折り紙や工作、お絵描き、筆記などさまざまなプログラムが導入されているのも特徴のひとつです。手先を動かして計算を行うそろばんは、計算ツールでもあり手先の運動能力を向上させるアクティビティのひとつとも言えるでしょう。

 

いしど式から暗算世界大会チャンピオンも!

 

いしど式からも実際に暗算大会の世界チャンピオンを輩出しています。まさに日本のそろばんで培われた暗算力を、世界に証明する結果となったと言えるでしょう。

 

詳しくはこちら

リンク:いしど式の先生が世界大会に!そろばん技術を磨き続ける先生たちの挑戦

 

そろばんがつないだ国際交流の縁

そろばんの各団体でも国際交流の一環として、ヨーロッパやアジア、アメリカなどでそろばんを学ばれている人たちとの競技会やスクールなども開催されています。

年に1回の世界珠算暗算競技会などは大手そろばん団体からなる連合会で学ばれている生徒の方が参加されるといったものやそれぞれの団体が独自で交流会を開かれたりされています。Soroban(そろばん)といった共通の学びの場で言葉を超えた交流もそろばんの魅力の1つでしょう。

そろばんを通じた国際交流の取り組みや活動の事例を一部紹介します。

・海外へのそろばんの教育的価値の普及活動

・海外のそろばん講師への指導や育成

・海外へのそろばん使節団派遣

・日本国内でのそろばん国際交流会の開催

 

そろばんから始まる国境を越えた交流を!いしど式がサポートします

海外の多くの国や地域で日本式そろばんが普及されていることがお分かりいただけたかと思います。コンピューターが普及した時代でも、物事の取り組み方や集中力といったところで海外の学校の授業に取り入れられるといったこともあり、今後もそろばんを学ぶ人が増えていくのではないでしょうか。

アメリカ、ヨーロッパ、そしてアジアの諸国など様々な言葉の人達の生活の中にそろばんが普及しているようです。そして言葉の壁を越えて「soroban」といった1つの共通のツールとして、ただ計算の学習以外だけではなく、他の地域や国の人との交流の1つとしての役割もあるのかもしれません。

そろばんを通じた国際交流や、世界共通である数学的能力を身に付けるために、そろばんでの学習をはじめてみませんか。いしど式では、教室、オンライン、eラーニングと一人一人が無理なく続けられるさまざまな授業を展開しています。

オンラインは好きな時間、場所に受講できるため子どもだけでなく大人の生徒さんも多く受講しています。近くにそろばん教室がないときはもちろん、海外在住でも高水準のそろばんの授業をオンライン上で受講できます。また、午前中などの比較的空いている時間に余裕をもって授業枠の予約も可能です。

いしど式オンラインをもっと詳しく!:いしど式オンライン

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