≪本記事の内容≫

◎絶対積極の考え方を身につける
◎失敗のススメ
◎ 実例について
・日常生活において小さな成功体験積ませる(絶対積極の考え方)
・言葉に注意する
・自分でやらせる

【質問】
現在、子どもは中学2年生の男の子です。
学校でも特に目立って悪い行動はありませんが、
勉強は出来る方ではなく、ごく一般的な普通のレベルです。

しかし親から見て、長続きができず、中途半端な性格で、
自分に自信を持っていないようにみえます。
長所をみて褒めているのですが、
なかなか自分に自信をもてないようです。
成績を上げることもそうですが、自信のある子、
ポジティブな心を持てるようにするにはどうしたらよいでしょうか。
(仮名:岸さん)

【回答】
お子さんのことを一生懸命に考えていらっしゃることはよくわかります。とても親子関係としてはよいのではないかと察します。

しかし勉強はあまりできる方ではなく、
また自信の持てないお子さんということで、
これは実は非常に強い因果関係があるのです。

つまり勉強が少し出来てきたという感覚が生まれると、
自信が持てるようになっていくのです。
この点は改善が必要かもしれません。

ここで、その方法についてお話する前に、
私がよく高校生を対象に行う講演会でのお話をします。
私が行う講演会は、一度に200人~700人の
高1~高3の生徒を対象に学年別で行います。

そのとき、まず感じることは、
すべての学年の多くの高校生が自分に自信を持っていない
ということなのです。

一部の成績の良い生徒や志をすでに持っている生徒は、
問題ありませんが、その他多くの80%以上の生徒は何か漠然としており、自分に自信がない様子が手に取るようにわかるのです。

小中高校生の場合、彼らの生活時間の大半は勉強時間で占められており、彼らの自信を高めるためには勉強を利用して、
少し出来る感覚を出してあげることで、自信が生まれてきます。

しかし、講演会を聞いて即勉強ができることにはなりません。

そこで私は次のような構成で講演会を行います。
それは、90分の講演時間の内、70分で心を高め、
自信を持ってもらう話をします。そして10分で勉強方法、
そして残り10分が質疑応答です。

この70分が非常に重要で、
これがうまくいくと彼らは次に勉強方法を知りたくなり、
勉強方法に関する10分の話が非常にインパクトを持って
彼らの心に入っていきます。

その結果、彼らはその方法をすぐに試したくなり、
講演後、その日から実行していきます。

実行すれば即できるようになる勉強方法を伝授していますので、
すぐに結果が生まることで、
ポジティブなやる気が生まれるという仕組みです。

つまり、講演会では生徒の心に火を灯し、
自信を持つためのはずみ車をまわしているのです。
では一体どのような話をして、心を高め、自信を持たせているのか、
その内容についてお話をします。

「自分をどのレベルにすると決めるか?」

次に、2番目に重要な話をします。
それは「失敗や間違いをどんどんするように」ということです。
これを聞くと?と思われるかもしれません。


「失敗は成功の元」という言葉はありますが、
どんどん失敗しろとは聞いたことがないからです。
この点について私は生徒に次のような話をするのです。

「失敗や間違いがないと人は成長しない。
もっとわかりやすく言えば、間違いの分だけ成長するということだ。
最終結果は成功や正解することが重要だけども、
途中過程では失敗や間違いがたくさんあった方がいい。

成功しているように見える人も、オリンピックで金メダルを取る人も、
今この瞬間は完成されているようにみえるけども、
プロセスでは失敗ばかりだった。この点はあまり注目されない。

失敗や間違いは直せばいいだけで、
直すとその分成長するということをそのような人たちは知っている。

もっとわかりやすい例を話そう。

例えばこれから計算問題を10問テストするとして、
Aさんは80点で、Bさんは20点だとしよう。
Aさん、Bさん、それぞれどのような心の状態でしょう。
80点のAさんは、あと2問だけマスターすればいいから、心は積極的だね。
それだけでも、20点のBさんは、8問分も勉強しなければならないから、
心の状態はマイナスになっているよね。

しかしここでよく考えてごらん。
8問分間違えた生徒は、今ここで教えてもらって、
わずか数十分で8問分マスターして家に帰れるが、
2問しか間違えなかった生徒に比べて4倍もお得だったということだ。

つまり成長率は4倍だ。

これでAさんと同じ土俵に立てる。
多くの子どもたちは、間違えることを恐れています。
それは怒られるからか、自信を喪失することを恐れているのか、
それとも小さいころから間違えることは
悪いことと教えられているからかもしれません。

いずれにせよ、「失敗のススメ」を教えます。
今までの考え方を180度ひっくり返してしまうのです。

「絶対積極の心の状態を習慣づけよう!」

一見マイナスと思われることは
実はプラスのことであるということを知ることです。

私が指導した生徒にこういう生徒がいました。
岡田君は中学2年生のとき学校成績がオール3程度で私が指導を始め、
1年たった中学3年時にオール5となりました。
このような極端な例はめったにありませんが、
非常にわかりやすい事例なので紹介します。

簡単に言えば私は次のようなことをやったのです。



◎簡単な問題から入り一つ出来たら一つ褒める。

徐々にレベルを上げていくうちに「自分は天才か?」と思いはじめ、
わからない問題が出てきても、
「できるはず」という気持ちでチャレンジしていきます。
はじめはある種の錯覚かもしれませんが、
「いけるかも」という感覚を持つことがファースト・ステップです。

◎出来ない問題があったときは、ヒントを与えていきます。

なぜかといえば、「自分で解けた」という感覚を持つためです。
やり方をすぐに教えてしまうと、子どもは受け身の姿勢になってしまい、
いつまでも自信がつかないからです。

◎挫折しそうなときもあります。

そのときは、出来ないことが問題なのではなく、
何が原因かということを一緒に究明します。
そうすると焦点は「出来ない自分」→ 「何が原因か」ということで
心の状態にブレがでません。

◎得意と思われる科目を一つ上げる。

するとその他も上がりだします。彼の場合は数学でした。
数学は計算ミスをなくせば成績は簡単に上がるので、
見直しの手法を教えることですぐに成績は上がり、
彼は自信をつけていきました。

◎家庭とお話をして、お子さんにマイナスの言葉を言わないようにお願いしました。

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石田勝紀

◆(一社)教育デザインラボ 代表理事
◆公立大学法人 都留文科大学 国際教育学科 特任教授

1968年横浜生まれ。平成元年、20歳で起業し、学習塾を創業。
これまで3500人以上の生徒に対し、直接指導してきた。指導は、いわゆる詰め込み勉強をさせず、「心を高める」「生活習慣を整える」「考えさせる」の3つを柱に指導をすることで学力を引き上げる。
2003年、東京の中高一貫私立学校の常務理事として携わり、大規模な経営改革を実行し、経営改善を図るとともに教師の指導力を高める。また、横浜市教育委員会高校改革委員、文部科学省高校生留学支援金制度の座長を務め、生徒、保護者、教員を対象とした講演会、企業での研修会も多数実施している。
2015年から東洋経済オンラインで「ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?」を隔週連載し90回以上の長期人気連載となり累計5700万アクセスを超える。(2018/6/1時点)
2016年からは「カフェスタイル勉強会〜Mama Cafe」というママさん対象の子育て・教育勉強会を主宰し、講演会、研修会、ママカフェの活動回数は年間150回を超えている。

国際経営学修士(MBA)、教育学修士(東京大学)、東京大学大学院教育学研究科博士課程在籍。

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