教育・子育て

2022/09/06

ベストな勉強の時間はどのくらい?無理せずコツを押さえて増やしてみよう!

 

「できるだけ長い時間勉強してほしい」と思う保護者の方も多いですよね。ところが、ただダラダラ机に座っているだけでは効率の良い勉強にはつながりません。集中力を切らさないように、最適な勉強の時間と適度な休憩を取るのも重要です。

 

この記事では、一日の最適な勉強時間と、上手な休憩の取り方を解説します。

 

勉強に取り組む時間、みんなはどのくらい?

 

効率的に勉強をするためには、集中力が必要です。しかし、集中力を発揮するには脳をかなり使うので、大人でも長時間は続きません。

 

集中力が継続する時間は、学校の授業時間が一つの目安になります。小学校は45分授業、中高校は50分授業が基本で、大学になると1コマ90分程度です。ただし、本当に集中できる時間はたった15分ともいわれています。

 

ところが日本の大学生と世界各国の大学生の一日平均の勉強時間(授業を除く)を比較すると、いかに日本の大学生が勉強する時間が少ないかが分かります。

 

・日本…49.6分(文系が「32.2分」、理系が「59.6分」)

・アメリカ…1.25時間~2.14時間が半数以上(1日10時間の学生も多い)

・インド…6~8時間

 

海外では就職活動で企業の受験資格に学業成績が設けられていることが多いこともあります。それでも、日本の学生は海外とくらべると勉強をしている時間は少ないことが分かります。

 

年齢によって平均の時間は違う

 

当然ですが、年齢によって勉強時間は異なります。学年別の家庭での一日の平均勉強時間をまとめました。

 

・小学生

1時間10分

1年生は54分、6年生は1時間30分

 

・中学生

1年生1時間45分(宿題約57分、学習塾約16分、残り約31分)

2年生1時間42分(宿題51分、学習塾21分)

3年生2時間14分(宿題51分、学習塾38分)

 

・高校生

84.4分(宿題2/3時間、予習復習1/3時間)

 

勉強時間を左右する生活の時間

 

勉強時間に影響するほかの生活の時間には、次のようなものがあります。

 

・小学生:塾、習い事など

・中学生:部活、塾など

・高校生:部活、バイト、塾 など

 

家庭での勉強時間を確保したくでも、ほかの予定などでなかなか毎日時間が取れない、ということも多いですよね。忙しい毎日のなかでも、勉強時間を確保するための方法を次に紹介してきます。

 

自分の勉強時間を記録しよう

 

 

まず自分が一日にどのくらいの勉強時間を確保しているかを確認しましょう。一日や週あたりの勉強時間の管理に便利なのがスマホアプリです。

 

次のような便利な機能を持つスマホアプリを活用すれば、勉強時間や実績の可視化ができます。

 

・累計の学習時間を記録できる

・勉強に取り組んだ教科ごとに時間を記録できる

・勉強の実績を一目で確認できる

・1セット、1タームなど勉強時間に区切りをつけて管理できる

 

スライドやタップで簡単かつすぐに記録できるのも、スマホアプリのメリットです。

 

一日の中で勉強の時間をしっかり配分

スマホアプリなどを使って一日の勉強時間を調べてみると、思ったより短いことがあります。ほかの予定との兼ね合いを考え、勉強時間を増やすための取り組みをしてみましょう。

 

どの時間帯がおすすめ?

 

意外と気が付かないのが「隙間時間」です。たとえば隙間時間10分ずつに6回勉強すれば、60分の勉強時間を確保したことになります。次のような隙間時間を勉強に活用してみましょう。

 

・早朝や起床後

・通学中(バスや電車の中、待ち時間など)

・入浴中

・トイレの中

・就寝前

 

通しではなく区切りを付ける

 

せっかく勉強の時間を確保できても、集中力が切れると効率が落ちてしまいます。最初に上げた通り、人間が長時間集中力を保てません。勉強時間をこまめに区切り、休憩をはさみながら勉強することで上手に集中力を発揮できます。

 

終わりの時間を決めて勉強すると集中力を維持しやすくなります。時間制限や締め切りがあると集中できるように、家で勉強するときも時間を決めることで集中しやすくなります。ポイントはストップウォッチなどを使って短時間の勉強を繰り返すことです。この方法だと、思っている以上に長く勉強することが可能になります。

 

音楽を聞きながら、ラジオを聞きながら勉強する、いわゆる「ながら勉強」のほうが何時間も勉強できるという人も中にはいるでしょう。図書館でなければ勉強できない人がいる一方で、カフェや電車など雑音が多い場所でも集中して勉強できる人がいることも確かです。

 

集中モードに入るきっかけとして、自分が好きな音楽を聞くことは有効です。いったん集中すると音楽やラジオが完全にBGMに切り替わるという人も、ながら勉強でも効果を上げることができるかもしれません。ただし、一般的には雑音がないほうが集中できます。ながら勉強はできても集中して行っているとはいえず、効率が悪い勉強方法といえるでしょう。

 

勉強時間に休憩や仮眠は必要?

 

勉強に疲れたら、頭と体のために適度な休憩を入れることが必要です。ずっと同じ姿勢で勉強していると全身の血行が悪くなり、子どもの場合は成長にもよくありません。

 

休憩時間は、休憩の目的によって適切な時間を決めましょう。勉強に集中したいときの休憩の目安の時間は「15分」です。だらだら休憩をしていると、勉強へ戻りにくくなる、勉強時間が減ってしまうなどの弊害が出ます。疲れや眠気を解消するために、長めに休憩を取りたいときは「30~45分」とします。

 

休憩時間での過ごし方として、適切なのは次の通りです。

 

・軽い運動をする

・散歩をする

・仮眠をとる

・音楽を聴く

 

休憩方法としては、軽い運動をするのがおすすめです。学校でも行間運動の時間を設けているように、体を動かすことで血行をよくし、気分を一新することができます。大人の場合は、ストレッチ程度でも十分です。デスクワークが続いたら、いったん机から離れて腰や肩、手足をゆっくり伸ばしてみましょう。外の空気を吸うために軽く散歩をするのもおすすめです。

 

疲れや眠気を感じたら、仮眠をとるのも有効です。我慢しながら勉強をしても学習効率が下がってしまいます。仮眠の時間は「15分以上30分以内」にしましょう。短時間の仮眠は、眠気の解消のほか、疲労の回復、リフレッシュもできます。寝過ごしてしまわないように、アラームをセットしてから仮眠を取りましょう。

 

音楽を聴くなら、脳の疲れを癒してくれる「リラックス音楽」「ヒーリング音楽」を選びましょう。聴いていると心地よさを感じる音楽を自分で見つけて、プレイリストなどに登録しておくと休憩時間にすぐに聞けます。

 

好きなことをしてリラックスするのもよいですが、きちんと時間を決めて休憩しないと、勉強に戻りにくくなります。特にテレビやインターネット、メールやLINEなどは、少しの休憩のつもりがズルズルと続けてしまうケースが非常に多いので、休憩時間の過ごし方としてはおすすめできません。

 

【シーン別】こんな時はどうしてる?

テストや受験、資格(検定)に向けては、より時間を工夫して学習計画を立てなければいけません。特別なシーンでの勉強時間について解説します。

 

テスト勉強の時間

 

テスト期間前後は部活なども休みとなるため、比較的勉強時間をまとめて取りやすくなります。早く帰宅できる平日、時間の取れる土日にしっかり勉強できる時間を確保しましょう。

 

テスト勉強のために必要となる勉強時間の目安は、平日3時間、休日8時間です。学習塾が調査した学年順位一桁の生徒のテスト勉強の平均時間は、平日4.5時間、休日9時間でした。

 

休日は8時間通しで勉強するのではなく「午前3時間、午後3時間、夜間2時間」と配分することで効率よく勉強できます。

 

受験勉強の時間

 

本格的な受験勉強に入る期間となると、部活も引退するため何カ月単位で多くの時間を確保できます。ただし、テストとは異なり、受験勉強は長期戦です。計画的に受験勉強を進めましょう。

 

受験期間に入ったときの平均勉強時間をまとめました。

・平日の勉強時間…6~8時間(4~6時間も多いが、半数以上の生徒が6時間以上勉強している)

・休日の勉強時間…10~12時間以上(6時間未満の人はいない)

 

高校1年生から受験をふまえた勉強スケジュールをまとめました。

・1年生…平日1~2時間、休日2時間

・2年生…平日2~3時間、休日4時間

・3年生…平日3~4時間、休日6~8時間

 

資格の勉強はどうしている?

 

英検などの各種検定試験を受ける学生さんもいるでしょう。検定や資格の勉強は任意で受けるため、テストや受験と異なりまとまった時間が取れません。自分で工夫して勉強時間を作る必要があります。

 

まず検定試験の日まで逆算し、学習計画を立てます。ポイントは、宿題や予習復習など、日常の学習に支障をきたさないことです。次のようなことを把握しておいてから、計画的に勉強を進めましょう。

 

・学習のための教材(ドリルなど)を何日でやり切れるか

・配点が高いなど重点的に勉強したほうがよい単元はどこか

・合格するまでに必要な学習時間はどのくらいか

 

カフェなどの施設を利用するときの適切な時間は?

 

自室など同じ環境で勉強していると、集中力が持続できなくなることがあります。集中力を自然的に継続するには限界がありますが、工夫をして集中力を高めたり維持したりすることは可能です。

 

たとえば、明るすぎる部屋は気持ちが落ちつかないので、部屋の照明は少しくらめにしてデスクライトをうまく活用します。また、目に入るものがたくさんあると気が散るもとになるので、部屋はきれいに整理整頓しましょう。机を壁際や窓際において、何も目に入らないようにするのもおすすめです。

 

普段の環境ではどうしても集中できないときには、思い切って勉強する場所を変えるのもおすすめです。図書館や自習室、空き教室など勉強に適したところがあるなら、利用しましょう。

 

カフェなどの飲食店やフードコートで勉強をするときには、マナーを守って利用するのが重要です。お店に迷惑が掛からない時間帯を選び、適当な時間で勉強を切り上げましょう。たとえばランチタイムなど混雑する時間に長居していると、本来の目的である「食事」をしに来るお客さんが利用できる場所を奪ってしまうことにもなります。長居して勉強している人が席を占拠しているため、食事に来たお客様さんが帰ってしまうことになると、お店とのトラブルになることもあります。

 

もしも長い間勉強するつもりなら、コワーキングスペースを活用するのもおすすめです。在宅勤務の機会も増えたことから、郊外にもコワーキングスペースが増加傾向にあります。

 

夏休み!まとまった時間は効果的に使おう

夏休みはまとまった勉強時間を取れる絶好のチャンスです。とはいえ、普段の学習時間から急に時間を延ばすのは体力的にも難しく、集中力も切れやすいでしょう。まずは夜更かしなどはせず、学校がある日と同じリズムで生活することを前提に、勉強時間を増やしてみましょう。たとえば起床後からの朝の時間など、いつもは学校があるため自宅で勉強できない時間を活用する方法があります。無理のない範囲で、効果的に勉強を進めましょう。

 

毎日の自主学習にも、まとまった時間に実力UPも。そろばんはどんな形でも学習に取り組めます

 

勉強時間の計画や時間のコントロールがうまくいかない、と悩むときにおすすめなのが「そろばん」です。定期的にそろばん教室に足を運ぶ、またはオンラインで指導を受けることで決まった時間に計算力や暗算力を身に付ける学習ができます。また、脳を鍛えることで判断力や情報処理力、コツコツ取り組むことで忍耐力や集中力と、勉強を効率的に進められる能力も身に付けられます。

 

学習時間の確保や限られた時間で学習計画を立てたいときも、ぜひ検討してみましょう。

 

そろばんならいしど式!教室でもオンラインでも、自分のペースでも進められます:いしど式そろばん

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