教育・子育て

2023/02/28

産後パパ育休など、国も応援!育児に消極的なパパをその気にさせる4つの方法

可愛い我が子を育てるのはママとパパのふたり。でも気がつけばママばかりが育児をしていて、パパはほとんど参加していない…ということはありませんか?「ほかの家庭のパパさんは育児に参加しているの?」「うちのパパももう少し育児を手伝ってくれたらいいのに!」と思うママも多いでしょう。

今回は男性の育児参加の現状や日本が行っている男性の育児参加を促す取り組みに加えて、パパを育児に参加させるための方法を紹介します。あまり協力的でないパパをその気にさせて育児に参加してもらいたい、と考えている方はぜひ参考にしてください。

男性の育児参加、何してる?

6月の第3日曜日は父の日です。父の日にちなみ、子どもを持つ父親を対象にした「日頃行っている育児について」のアンケート調査によると、8割以上のパパが自宅であやす、遊び相手になる、おむつ交換、お風呂に入れるなどの育児を実践しているといことが分かりました。

参考:「パパの育児参加状況」実態調査

 

男性はどのくらい育児に参加できている?

男性は実際にどのくらい育児に参加ができているのか、現状を順にみてみましょう。

 

男性の参加の割合はどれくらい?

男性が育児に参加する機会を増やすために、厚生労働省では次のような取り組みを行っています。

 

・男性の育休の強化を制度として整備

・男性育休が進んでいる企業に対して優良企業認定「くるみん」を与える

 

かならずしも育休所得が育児参加につながるわけではありません。けれども厚生労働省の取り組みの影響もあってか、アンケート調査では子を持つ妻の7割以上は「夫は育児参加をしている」と答えています。

 

育児の時間はどのくらい?

男性に限らず、配偶者、扶養している子どものいる会社員の平日の活動時間の内訳を以下にまとめました。労働時間がもっとも長く、家事や育児の時間はもっとも短いことになります。

 

・労働(通勤を含む)時間…平均9.9時間

・睡眠時間…6.3時間

・家事の時間…1.6時間

・育児の時間…1.8時間

 

参考:内閣府「平成21年度 インターネット等による少子化施策の点検・評価のための利用者意向調査第2章 4.(1)生活時間: 子ども・子育て本部 – 内閣府

 

日本の男性の育児力、世界から見たら高い?低い?

世界の男性育休取得率ランキング(2018年)を見ると、日本の男性育休取得率は6.16%です。

育児先進国のスウェーデン26%、ノルウェー76%と比較すると、日本はまだまだ男性の育児参加時間は短いことが分かります。

 

育児ができない男性が多い理由は?

育休取得率は低いものの、「本当はもっと育児に関わりたい」と思っている男性も実は多いです。けれども、次のような理由でなかなか男性の育児参加が進んでいないと言えます。

 

・物理的な時間がない

・育児のやり方、子どもとのかかわり方が分からない

・自信がない

・プライドが高く子どもなかなか関われない

・育児は女性の仕事だと考えている

 

男性のほうが育児ノイローゼになりやすい!?

実は男性の方が育児ノイローゼになりやすい、とも言われています。女性は子どもがお腹の中にいるときから時間をかけてママになる準備をするのに対して、パパは子どもが生まれてからいきなりパパになるためです。

また、男性は女性よりも完璧主義者が多い傾向にあり、慣れない育児を完璧にやろうとし、うまくいかずにうつに近い症状が出てしまう男性もいます。

 

男性が育児参加するメリットは?

男性が育児に参加することで得られるメリットを、項目ごとにまとめました。

 

メリットを与える項目 メリットの内容
夫婦関係 ・女性のストレスが減る

・育児の大変さをお互い理解できる

・夫婦の絆が深まる

・夫婦関係が良くなることで、両者が勤める会社にも好影響

子どもとの関係 ・親子で信頼関係が築ける

・子どもへの愛情が増す

・子どもの笑顔やしぐさに癒される

自分自身の成長 ・料理や仕事の段取りがうまくなる

・部下や後輩への配慮が身につく

・親へ感謝の気持ちを再認識する など

 

男性の育児参加が進むよう、国も取り組みを開始

今までも「パパ休暇」や「パパ・ママ育休プラス」などの制度で男性の育児参加を促進するための制度の設置などは行ってきましたが、さらなる男性の育休取得向上のため、国を挙げて以下のような制度化・義務化に取り組んでいます。

 

1、2022年4月より企業から従業員への「育休制度の説明」と「育休取得の促進」が義務化

2、2022年4月より有期雇用者の通常育休取得が可能に

3、2022年10月以降「出産時育児休業【産後パパ育休】(男性版産休)」の新設

4、2022年10月以降通常育休を2回まで分割取得が可能に

 ※いづれも育児給付金と同額(67~80%)が受け取れます。

 

男性育休をもっと詳しく!:育児・介護休業法改正のポイント|厚生労働省

 

育児に消極的なパパをその気にさせる方法とは?

可愛い我が子を育てるのはママとパパのふたり。でも、気がつけばママばっかり…ということはありませんか?「もう少し手伝ってくれたらいいのに!」というのが、ほとんどのママの本音でしょう。あまり協力的でないパパをその気にさせて育児に参加してもらうには一体どうすればいいのか、4つの方法をご紹介したいと思います。

 

1.パパの役割をはっきり決める

 

◎ひょっとして、ママがやり過ぎていない?

我が子が可愛くないパパはいないはず。多くのパパが「何か手伝いたいけど、何をやればいいのか分からない」というのが本心ではないかと思います。家事上手、育児上手なママほど、何でも自分でやってしまってパパを頼らない傾向があります。「もっとやってよ!」と言う前に、自分がやり過ぎていないか確認してみましょう。

 

◎とにかく役割を与えてしまう

「○○はパパに任せたわ」とパパに一任する仕事を作ってしまいましょう。口を出したくなることもあるかも知れませんが、そこは我慢。任せている以上、言いたいことがあっても何も言わずにパパを見守ることが大事です。

 

◎こんなことは、ぜひパパに任せたい

パパに任せられることは意外とたくさんあります。たとえば、次のようなことはパパでもできます。

・保育園や幼稚園、習い事への送り迎え

・お風呂に入れる

・身の回りの物の名前書き

・公園やアスレチックで遊ぶ

・自転車の乗り方を教える

・食材の買い出しに子どもと行く

 

2.パパ専用のグッズでその気にさせる

 

◎パパスイッチは物で入れる

赤ちゃんが泣くとママのおっぱいがはる、というように、ママには子育てのスイッチが自然と備わっているもの。でも、パパにはそうしたものがありません。ですから、「よっしゃ、ここは僕の出番だ!」とパパのスイッチが入るような専用グッズをプレゼントしてあげましょう。

 

◎こんなグッズがおすすめ

パパ専用のグッズを用意しやすいものとしては、次のようなものがあります。

・エプロン(離乳食の準備や食べさせるときに着用する)

・おもちゃ(パパだけが使える専用のものをプレゼントする)・バスタオル(パパとのお風呂で使うために、子どもとお揃いのタオルを用意する)

・アウトドアなどパパが得意な趣味のもの

 

3.育児が苦手なら、家事で負担軽減も!

 

「育児に参加したくても、平日は忙しくて時間が取れない」「子どもとどう接していいか分からない」などの理由から育児参加ができないパパも多いでしょう。そんなときにおすすめなのが「間接育児」です。

 

間接育児とは、家庭内の仕事の中で自分でできることをやることで、パパも間接的に育児にかかわる方法を指します。

 

主に育児に関わっているママは、育児以外にも食事作りや掃除、洗濯と多くの家事を担っていることがほとんどです。パパが家事のサポートを行うことでママの負担が減り、ママも余裕を持って子育てに取り組めるようになります。パパが間接育児を行うことで家事や育児への理解も深まり、兄弟が生まれやすいという統計も出ています。

 

4.パパの自尊心をくすぐる

 

◎めいっぱいの賛辞をおくる

男性はプライドが高いもの。うまくいかないと「やっぱり、やらなきゃよかった」とへそを曲げてしまいます。パパに育児をさせるには、そんな男性の心理を汲んであげる必要があります。

手伝って欲しいことがあれば、最初はママがうまく段取りして、パパでもできるようにします。そして、実際にうまくできたら「すごいね!本当に助かったわ!」と思いっきり褒めてあげてください。「そうかぁ?」などと言いながら、パパもまんざらではないはず。「なら、次もやるよ」と何度か気持ちよく手伝っているうちに、ママのサポートなしでもうまくできるようになります。

 

◎できないことは積極的に頼る

男性は頼られると嬉しいものです。全身を使った元気な遊びを子どもは喜びますが、ママでは少し大変なことも。そんなときは「パパ、お願い!」とお任せしちゃいましょう。お風呂に入れるのも、赤ちゃんのうちは手が大きい男性のほうが安定感があって赤ちゃんも安心します。

 

◎ありがとうを素直に伝える

何か手伝ってもらったら「ありがとう」と感謝の気持ちをはっきり伝えましょう。ママも自分が言われたら嬉しいはず。ならばパパにも言ってあげましょう。

 

「○○ちゃんが、この間は楽しかったって言ってたわよ」

「やっぱりパパがやってくれると違うわ」

「ありがとう。頼りにしてるね」

こうしたさりげないひと言が、パパのやる気をググッと刺激するのです。

 

まとめ

本当は我が子の育児に関わりたいと思っているパパも多いです。「何をすればいいか分からない」「手伝うとかえって邪魔になるかもしれない」と思って育児参加をあきらめているパパもいるかもしれません。ママ主導でパパを上手に育児に巻き込めば、夫婦で一緒に幸せな育児時間を共有できるようになるでしょう。

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