教育・子育て

2022/09/06

どちらがいいの?中高一貫教育のメリットとデメリット

小学校を卒業した後の子どもの進路として、中高一貫校という選択肢があります。中高一貫教育のメリット・デメリッ トとはどんなことなのでしょうか。

中高一貫教育とは

中高一貫校とは、中学と高校の6年間を一つの学校に通うことをいいます。日本では小学校と中学校は義務教育なので、小学校卒業後は住んでいる地域の公立中学校に無試験・授業料無料で進学することができます。そして、高校に進学する際に始めて受験をし、費用負担のある公立・もしくは私立に進学することになります。これに対し、中高一貫校は地元の公立中学には進学せず、中学入学時点で受験をして希望する学校に進学します。学区は関係ありません。中高一貫校には私立の学校のほかに、最近では公立の中高一貫校もあります。

中高一貫校のメリットは、教育内容と友人関係

■大学受験の準備がいち早くできる
中高一貫校のメリットは、大学進学に向けた勉強を進めやすいことです。私立の中高一貫校では、独自のカリキュラム組んでいるところが多く授業進度も早めです。進学校では高校2年までに高校3年間の学習内容を終え、3年生の1年間は大学受験に向けた勉強をするところも多いです。大学受験に向けた勉強に効率的に取り組めるのが中高一貫校のメリットです。

■一生の友達を作りやすい環境がある
中高一貫校では中学・高校の6年間を同じ学校で過ごします。多感な思春期の6年間を同じ学校で過ごすことで、一生の友人を作りやすいというメリットがあります。中学の3年間、高校の3年間は思った以上に短いもので、仲良くなりきる前に卒業ということもしばしばあります。中高一貫校では卒業までにほぼ全員と知り合えますし、部活動などでも6年間の絆ができます。親にはいえない悩みを持つ年頃によい友達を作りやすいといえます。

中高一貫校のデメリットは、中だるみと合わない学校

■のんびりしすぎて中だるみしてしまう
中高一貫校には「中だるみ」という現象があります。高校受験がないので緊張感がなくなり、中学3年生や高校1年生の時期に、勉強が疎かになったり生活習慣が乱れたりすることをいいます。中高一貫校によっては、中学から入学する中入生と高校から受験して入学する高入生がいますが、英語などは、受験して入ってくる高入生のほうが一般にレベルが高いと言われています。そこで、学校の中には、この時期に選抜クラスを設けたり、海外研修を行ったりして中だるみを防止する方策を立てているところもあります。

■合わない学校を選ぶと大変なことに
中高一貫校は学校選択が大事です。単に偏差値だけで進学先を選んでしまい、入学してから万一校風に合わなかったとしても、転校しないかぎり6年間同じ学校にいることになります。中高一貫校は私立はもちろんのこと公立でも、学校ごとに教育方針が異なりオリジナリティがあるのが良い点で、校風に合えばとても楽しい学校生活が6年間送れます。

では、どちらがおすすめ?

中高一貫校がよいかどうかは家庭の教育方針や子どもごとに異なりますので、結局は親子の選択の問題といえます。たとえば芸術系の進路を決めているなら早くから専門課程に進んだほうがケースもありますし、子どもがどうしても行きたいと思う学校があるならば進学させたほうがよいかもしれません。大学の付属校に入って受験の負担を減らしたいという家庭もあります。
大事なことは、学校に通う子どもに合わせることです。親ではなく子どもが行きたいと思う学校を見つけられるかどうかがポイントになるでしょう。学園祭など学校行事を見学して、学校や生徒の雰囲気を見ることも大事です。その際は、ぜひ子どもと一緒に出かけて子どもの意見を聞きましょう。意外とその場で子どもが感じる直感が正しかったりするものです。

まとめ

中高一貫校には良い点も悪い点もあります。まだ、小学生の頃に進路を決めなければなりませんが、子どもの性格や資質を見極め、子どもの意見を最大限に尊重して選べば中高一貫校のメリットを生かした楽しい学生生活が送れるに違いありません。

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