教育・子育て

2022/09/06

子どもが学習に集中できる環境・部屋づくりとは?

「子どもがなかなか勉強しない・集中して机に向かえない」とお悩みではないですか。子どもが集中して勉強するには、環境を整えてあげるのが重要です。

この記事ではリビング学習、自室学習それぞれのメリットデメリットのほか、年齢別の適した学習環境、さらに自宅の学習環境を整えるコツを紹介します。

勉強に集中できる環境とは?

勉強へ集中できるか、できないかは子どもの性格だけでなく、勉強をする場所でも影響を受けます。人間の脳は周囲の環境と連動しているとも言われています。そのため、学習した内容は勉強しているときに見たもの、聞いた音、感じたにおいなどとセットで記憶されることになります。

 

試験会場やテスト中の教室など「ふだんと違う環境だと実力が出せない」ということがあります。これも、人間の脳と周囲の環境がシンクロしていることから来ています。よって、ふだんから試験会場やテスト中の教室と似た環境で勉強するなどの工夫も必要です。

 

あなたの学習環境は、リビング派?自分の部屋派?

自宅での勉強環境は、大きく分けて「リビング学習」「自室学習」があります。それぞれの特徴、メリット、実際どちら派が多いかの比率を紹介します。

 

①リビング学習

家族が生活している空間であるリビングで学習をするスタイルです。全員が一緒に学習する学校や塾とは大きく環境が異なりますが、子どもにとっても親にとっても多くのメリットがあります。「進研ゼミ・小学講座」と、家具・インテリア販売の大手「ニトリ」が共同で行った調査によると、全体の8割がリビング学習という結果が出ました。

 

メリット

・子どもがちゃんとやっているか見られる

・親が声がけしやすい

・家族と一緒なので寂しくない

・分からないことが出てきたら、すぐ大人に聞ける

・勉強を習慣にしやすい

・兄弟がいるときは上の学年の情報も入る

 

②自分の部屋での学習

自分の部屋で学習するスタイルは、自分で学習環境をコントロールしやすい一方、誘惑がたくさんあるのがデメリットです。受験生など、ある程度自制できる年齢層の子どもには有効な学習環境と言えるでしょう。

 

メリット

・気持ちを切り替えやすい

・リラックスしながら勉強できる

・環境を自分でコントロールできる(温度、配置など)

・工夫しながら勉強できる

・移動時間の無駄が省ける

・辞書や参考書をいつでも見られる

・適度に休憩しながら勉強できる

 

ベストな環境は年齢によっても違う

リビング学習と自室学習、どちらが良いかは勉強する子どもの年齢によっても異なります。勉強をする子どもの年齢別に、向いている学習環境をまとめました。

 

h3:小学生に向いている環境

小学生はやはりリビング学習がおすすめです。子どもはもちろん、目が届くなど親にとっても多くのメリットがあります。テレビなどの誘惑がある、照明が暗い、椅子の高さが合わないなどのリビング学習のデメリットは、親御さんがリビングの環境を整える工夫をすることでカバーできます。

 

中学生・高校生向いている環境

中学生になっても、小学生から引き続いてリビング学習の人気が高くなっています。ただし、中学生になると定期テストの勉強や、友だちと一緒に勉強会を開くなどの機会も増えてきます。リビングではじっくり集中して勉強できない、ということもあるでしょう。

 

高校生になると自室で勉強する子どもが半数以上となります。リビング勉強のメリットに「親が子どもの勉強を見てあげられる」ということがありますが、高校生になると親が子供に勉強を教えられないというケースも増えてきます。勉強で分からないところがあればすぐに聞けるように、図書館や空き教室などの学校施設、塾の自習室など先生や講師がいる場所を学習環境として利用する子どもも多いです。ほかの友だちの目がある方が勉強に集中できるとして、家の外で学習する子どもも一定数います。

 

大人の場合

仕事に関係のある知識を身に着ける、資格取得など大人が勉強する機会もあります。大人の場合、自宅で勉強するという人が8割以上になるという調査結果も出ました。大人が勉強をする場所で自宅を選ぶ理由は、コロナ禍という昨今の情勢も影響していると言えます。

 

一方で自宅では集中して勉強できない、という人もいます。その場合、次のような場所が勉強場所として選ばれています。

・公園

・電車

・図書館

・ネットカフェ

・公民館

・有料の自習室

・イートインスペース

・ファミレス

・カラオケ店

・喫茶店(カフェ)

・会社に残る

・サードプレイス

 

自宅でも集中できる部屋づくりのコツは?

子どもが自宅でなかなか勉強しない、集中できないときには学習環境が整っていない可能性もあります。勉強に集中できる空間づくりのコツやポイントを知って、子どもの学習環境を整えてみましょう。

 

①部屋の明るさの調整

「子ども部屋はなるべく日当りの良い部屋にしたい」と考える親御さんも多いでしょう。太陽の光がたっぷり差し込む明るい部屋で、元気に過ごしてほしいですよね。ところが、明るい部屋は遊ぶのには適しているものの、明るすぎると勉強に集中しにくくなってしまいます。

 

何かを集中して行うためには、静かで落ちついた環境が必要です。当然勉強に必要な明るさは確保すべきですが、明るすぎると気が散る原因となります。集中して勉強するには、日が燦々と降り注ぐような明るさよりも、カーテン越しに柔らかい光が差し込むくらいの明るさがおすすめです。

 

リビング学習の場合は、室内の照明の位置によって陰になってしまうことに注意しましょう。勉強する子どもの手元を照らす卓上ライトやスポット証明などを準備するのがおすすめです。

 

早稲田大学の「リビング学習の適正な環境に関する研究」によると、集中できる環境の明るさとは「部屋全体の明るさは温かみの感じられる色温度が低く、明るいもの」「手元明かりはさわやかさの感じる色温度の高い、明るいもので照らす」です。さらに、部屋全体と手元の明るさの差をつけることで、目の前の対象物に注目が行き、勉強に集中できるとしています。

 

②音への配慮

「静かな自室では勉強できないが、カフェや図書館だと集中できる」など、完全な無音の状態だと逆に集中できない人も多いです。雑音は勉強の妨げになるといわれていますが、実は一定の雑音があった方が勉強に集中できた、という研究結果もあります。

 

周辺で音がしても集中力が切れないように、リビングなど日ごろから音がしている環境で学習を行う訓練をしておくのも有効です。

 

③机や椅子の配置は?

勉強机は北側または西側の窓がない壁に寄せて配置しましょう。南向きの部屋でも、北側や西側に机を置けば集中できる明るさを保てます。また、前に壁しかない状態を作ることで、勉強中に気の散るものが目に入らなくなります。

 

机や椅子の高さが合わない、姿勢が気になるときには、勉強机をリビングに設置してしまう方法もあります。

 

④部屋の温度

勉強する場所が寒くても、逆に暑くても当然勉強に集中できません。快適に勉強できる室温を整えましょう。勉強に適した温度は、快適な温度より少し低いくらいの25度程度が良いといわれています。また、暖房はエアコンを使うよりも床暖房のように床から温めるかたちの方が部屋が均一に温まりやすくなっています。

 

④スマホやゲーム機などは目につかない場所に

机に座ったときに目に入るのは、勉強に必要なもののみにしましょう。誘惑が多いものは隠してしまうのが鉄則です。特にスマホ、ゲーム機、漫画などは簡単には手が届かないところに隠しましょう。親の目が届きにくくなる自室学習の場合は、自分自身で誘惑を我慢する自制心も必要になります。

 

h3:⑤部屋の配色に気を配る

集中力と部屋の配色には深いかかわりがあります。部屋のカラーコーディネートにも工夫をしてみましょう。集中力を高める代表的な色は青です。青には鎮静作用があり、気持ちを穏やかにするといわれています。気持ちをリラックスさせるなら、天然木の色合いに近い茶色やベージュ色もおすすめです。心も高ぶりを抑え、ゆったりとした気分にしてくれるでしょう。

 

子ども部屋のカラーコーディネートは、黄色もおすすめです。黄色はひらめきの色とも呼ばれ、やる気をアップして集中力を高めてくれます。何かユニークなアイデアを出したいときは、黄色が発想を促してくれるかもしれません。逆に赤やピンクなどの刺激の強い色は、一時的に知能指数を下げてしまうともいわれています。

 

まとめ

勉強に集中できるようにするためには、本人へただ「勉強しなさい」と声をかけるだけではなく、子どもが集中できる学習環境にも配慮してあげましょう。照明、音、温度など、集中できる条件を親子でよく話し合い、環境面からも勉強に集中できるように整えてあげるのが重要です。子どもの年齢や状況などもふまえて、自宅での勉強する場所の環境づくりをはじめてみましょう。

 

いしど式そろばんの教室は集中できる環境に配慮しています

いしど式そろばん教室の壁の色は、ひらめきの色と言われている「黄色」です。教室では、子どもたちが仲間とともに、一生懸命そろばんを練習しています。「何だか今日は行きたくないなぁ」と思う日でも、パワーをくれる黄色の教室に来れば元気いっぱい!知らない間にやる気が出て、たくさん練習をしてしまいます。

 

ほかにも、適切な温度に調整した冷暖房を完備、一緒に頑張る仲間の球をはじく音など、そろばんの学習への集中力をアップさせる工夫も豊富にそろえています。

 

せっかく習い事を始めるなら、長く、楽しく続けたいですよね。そろばんが楽しく、集中してできるよう教室づくりをしているいしど式で、未来に役立つ力づくりを始めませんか?

 

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