フィンランドといえば福祉政策の豊かな国で、女性の社会進出も進んでおり、学力の高さでも世界トップレベルの国です。いったいどんな教育方法が行われているのかご紹介します。

フィンランドってどんな国?

国際学力比較調査「PISA」の成績上位国の常連の一つにフィンランドがあります。国土の約7割が森林、1割が湖沼という森と湖の国です。サンタクロースやムーミンの郷でもあり、キシリトールやオーロラも有名。大自然に恵まれた神秘的で美しい国、それがフィンランドです。

フィンランドのすごいところは、社会保障の手厚さと幸福度の高さです。すでに1970年代には高齢者のサポートを家庭の問題から社会化。高齢者には公的ケアを受ける権利が確立されています。

男女共同参画の先進国で女性はフルタイム勤務が当たり前、社会全体で子育てをサポートする仕組みがあるため出生率も高い水準を保っています。このような社会システムを背景に国民の幸福度は高く、国際連合の2016年度・世界幸福度調査によれば、フィンランドはトップ5にランクインしています。

ゆとりのある教育カリキュラム

フィンランドには、日本とは異なる独自の教育システムがあります。

◎授業時間が少なく、休暇が長い
フィンランドでは、年間授業日数が少なく夏休みは2ヶ月。宿題もほとんどありません。小学生の間は、とてものびのび過ごすことができます。塾のようなものもないので、学校外でもあまり勉強しません。それなのに、国際的な学力テストでは常に上位にいるのですから、真のゆとり教育が成功している例ともいえるでしょう。

◎少人数制が基本
フィンランドの学校は20人程度の少人数制が基本です。教師は生徒の進度をきめ細やかに把握し、遅れている子どもがいれば補習を組んでサポートします。クラスごと、学校ごとに、地域ごとに学力差ができないよう意識した教育が行われています。

◎教師の質が高い
フィンランドでは教師は子どもの憧れの職業。教師になるには大学を卒業後、大学院に進学して学位を取得学校しなければなりません。これは日本をはじめ他の国にはないシステムです。学校では教師としての仕事に専念できる環境があり、教師の求人倍率は10倍ともいわれています。選ばれたエリートがつく職業が教師なのです。

◎学費は大学院まで無料
フィンランドでは小学校から大学院まで学費が無料です。子どもだけでなく大人でも仕事をしながら大学院で学ぼうと思えば無料で受講することができます。教育の無償化は、教育を受ける権利を国民に平等に保障するものです。授業料を気にすることなく、誰にでも高度教育の門戸が開かれています。

フィンランドの教育の面白さ

フィンランドの教育には、日本の常識では考えられないような取り組みがあります。

◎テストをしない
16歳まで、学校ではテストがありません。教育は競争ではなく、あくまで自分のために受けるもの。ですから、テストをして点数化し、生徒間で順位をつけることをフィンランドの学校では行わないのです。もちろん、レベル別のクラス分けもありません。

◎留年しても大丈夫
日本ではネガティブな印象のある留年ですが、フィンランドではそんなことはありません。
一年経ったら次の学年、とどんどん進んでしまうほうがおかしいとフィンランド人は考えます。実はフィンランドでは、入学も進級も卒業も、その子どもの発達に合わせて行います。
プリスクールで様子を見て、小学校に入学するにはまだ早いと思えば、入学を一年見送ります。学校に入って授業についていけなくなったら、まず補習。それでも難しいとなれば留年して学び直します。中学卒業時には卒業延期という選択も可能。個別教育のすばらしい実践だといえるでしょう。

まとめ

あくまで自分のペースで学ぶことを、経験豊富なプロの教師が全面的にサポートする。競争するの
ではなく、自分の力でできることを一つ一つクリアしていく喜びを学校が見守る。そんな本質的
な教育がフィンランドでは行われています。日本の学校で同じことを実現するのは難しいかもしれ
ませんが、習い事なら可能です。自分のペースで「できた!」を積み重ねる経験を、ぜひたくさん
体験させえてあげたいものですね。

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やまちゃん

教育ライターのやまちゃんです。
教育関連全般や自己啓発関連の記事を書いています。よろしくお願い致します。

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