わが子は、将来リーダーになる人材に育てたいと考えている親御さんは多いことでしょう。そもそもリーダーシップとは何なのか、そして、わが子のリーダー資質を培うなら、どういった点に気をつけて子どもを育てるといいのか、まとめてみました。
◎リーダーシップは一つではない
リーダーシップを発揮するというと、大勢の仲間をまとめあげるお山の大将のようなイメージがあるかもしれません。しかし、リーダーシップのあり方は、一つではありません。大勢をまとめるのが上手なリーダーもいれば、人の話を聞くのが上手で自然と仲間を集めるリーダーもいます。話が上手で人を惹き付けるリーダーもいれば、人が嫌がる仕事を黙ってやって人望を集めるリーダーもいます。
◎その子のタイプに合ったリーダーに
リーダーシップのあり方は一つではないのですから、誰でもリーダーになる芽を持っています。大人しいからといってリーダーになれないということもありません。その子の気質を生かし育ててあげれば、どんな子でもいろいろな形でのリーダーになれます。
コミュニケーション能力を高める
◎コミュニケーションの力は重要
どんなタイプのリーダーであっても、コミュニケーション能力は必要になります。コミュニケーション能力というのは、上手に話せたり、人前で堂々と演説ができる能力とは少し異なります。コミュニケーション能力で一番大切なのは、人を思いやる心です。相手の立場や気持ちを考えて、自分の態度や言動を決められる成熟した心がコミュニケーション能力です。
◎チームワークの大切さを教えよう
リーダーシップを養うには、まず、仲間を大切にすることを知らなければなりません。どんなことも一人でできることには限界があります。他の人と協働してはじめて、いろんなことができるのだということを、子どもに教えましょう。チーム戦のスポーツをやるのもよいですし、数名のチームで何かを作るのもよい経験になります。チームで何かを成し遂げることで、他人との関わり方を学び、リーダーシップとは何かを体感することができます。
◎感謝の気持ちを教えよう
人と上手に関わっていく上で、感謝の気持ちを持つことはとても大切です。家族や友達、先生がいてはじめて自分のやりたいことができるんだということを伝え、「ありがとう」の言葉を声に出すようにしましょう。
◎親がしっかり話を聞いてあげよう
コミュニケーションの基本は、相手の話を聞くことです。これを身近で教えるには、親が子どもの話を日々よく聞いてあげるのが一番です。忙しいときでも、子どもが話しかけてきたら、手を休めて顔を見て話を聞いてあげてください。
いつも挑戦する心を忘れない
◎成長意欲を育てよう
リーダーには、何かをもっとよくしたい、自分をもっと高めたいと思う気持ちを常に持っている人です。現状に甘んじず、常に挑戦し向上する気持ちを持っています。そのような気持ちを子どもが持つには、日頃から何でもチャレンジできる環境があることが大切です。子どもが「やってみたい!」と言うことがあれば、ぜひやらせてあげましょう。習い事でも、続くかどうか、できるかできないかは別にして、まずはやらせてあげてください。実際にやってみて初めて気がつくこともたくさんあります。思いもよらない適性が発見できるかもしれません。
◎決断力を身につけよう
リーダーは、ときには思い切った判断や行動をすることが必要になります。他の人ができないと尻込みするようなことでも、リーダーとして行わなければならない場面が出てきます。子どものうちから、そのようなマインドを身につけさせてたいなら、親が何でも決めず、子どもの意見を聞いて尊重するようにしましょう。もし失敗することがあったとしても、それが大きな学びになって、決断力を磨いてくれます。
まとめ
よいリーダーシップを養っておけば、子ども時代も大人になってからも、いろいろな人とうまくやっていくことができます。リーダーシップは一朝一夕につくものではありませんから、子どものうちから意識的につけてあげたいものですね。