教育・子育て

2022/09/08

乳がんの症状と検診方法について

女性に多い乳がん。30代から40代後半と比較的若い女性に多く、20人に1人がかかるとも言われています。最近では、小林麻央さんや北斗晶さんなど芸能人の闘病で改めて関心が寄せられています。誰にでもリスクがある乳がんについて知っておきましょう。

◎乳房にしこりがある
乳がんの症状として代表的なものに「しこり」があります。がん細胞がある程度の大きさになると、乳房を外から触れたときに腫瘍が手に触るようになります。ただし、しこりは乳腺症などでも起こるので、しこりに気づいたら受診して確定判断をあおぐことが大事です。しこりが1cm程度であれば、早期の乳がんで生存率は約90%といわれています。痛いしこりはがんではないと言われることもありますが、100%ではありません。しこりに気づいたら、痛みがあってもなくても受診するようにしましょう。

◎乳房にくぼみがある、ひきつれがある、乳首周辺にただれがある
乳がんが進行すると、外側から見ても分かるような症状が現れてきます。進行した乳がんに見られます。
◎乳頭から分泌液が出る
ガンによる細胞の浸潤が進むと、乳頭から分泌液が出て血が混じることもあります。進行した乳がんに見られます。

◎ステージについて
乳がんはステージ(病期)によって進行が示されます。およその目安は次の通りで、①から⑤に向かって治療が難しく、生存率も低くなっていきます。

  1.  0期 …非浸潤のごく初期のがん
  2. I期 …しこりが2cm以下でリンパ節転移がない
  3. II期(IIa期→IIb期)…しこりが2cm以下でリンパ節転移がある、2~5cmで転移がない
  4. III期(IIIa期→IIIb期→IIIc期)…局所進行乳がん。しこりが5cm以上でリンパ節転移がある、皮膚などに浸潤している、リンパ節転移が進行している、など
  5.  IV期 …骨や肺など周辺組織にもがんが転移している(遠隔転移)

 

乳がんの健診方法

◎触診
表層部に近い乳がんの発見には触診が有効です。乳がん患者の約半数が自分で乳がんを発見したというデータもあります。セルフチェックもしくはパートナーにチェックしてもらい、しこりの有無を確認します。

◎マンモグラフィー
触診で発見できるようになる前の、ごく初期の小さながんを発見できる検査です。また、深層部のがんもこの検査で発見できます。この段階で乳がんが発見できれば、生存率は95%といわれています。定期検診ではぜひ受けておきたい検査です。

早期発見がポイント

◎早く発見して、治療を開始することが大切
乳がんは早期発見すれば、適切な治療を行なうことで治癒が見込める病気です。乳がんは1cmの大きさでも触診で発見することが可能です。また、大きくなるまでに時間を要するので、早く発見すればそれだけ早期に治療をすることが可能になり、生存率が高まります。

◎ピンクリボン活動
乳がんについて正しい知識を持ってもらい一人でも多くの命を救おうという活動がピンクリボン活動です。1980年代にアメリカでスタートし、いま日本でも定着しつつあります。ピンクリボン活動が推奨しているのが「月に一度のマンマチェック(自己健診)」です。見て→さわって→つまんで→横になって、の4段階のセルフチェックを推奨しています。
http://www.j-posh.com/checkup/mammacheck/howto/

◎リスク要因がある人は注意して
乳がんや子宮がんなど婦人科系のがんには遺伝的な要因もあるといわれています。次のような事情がある人は、気をつけて健診を受けることをおすすめします。受診の際にはリスク要因があることを医師に告げるようにしましょう。クリニックの問診で聞かれることもあります。

  • 母や祖母、姉妹に乳がんになった人がいる
  • 出産経験がない、初産年齢が高い、授乳経験がない
  • 月経開始年齢が早い、閉経年齢が遅い
  • ピルを服用している

 

まとめ

乳がんは女性なら誰でもかかる可能性がある病気ですが、早期発見すれば適切な治療法が確立されている病気でもあります。早期発見のためには、定期検診と日々のセルフチェックが大事。毎日自分の体に意識を向けていれば、わずかな変化も見逃さずに早期発見することができます。自分の健康は自分で守っていきたいですね。

参考:NPO法人 日本乳がんピンクリボン運動
http://www.j-posh.com

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